今日の一盤(7079番ソニーロリンズ)

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このアルバムはモダンジャズレコードの中でも横綱、大将的存在に価する。各ソロイストのアドリブソロ、カルテットの和、曲の構成、何をとっても素晴らしい。と、どんなジャズ評論にも書かれている。さもありなん。
たられば、だが、トミフラ、ワトキンス、マックスのピアノトリオのセッションがあったらば・・・と思う。この3人の出会いはこのセッションが一期一会であった。そしてこのトリオを束にして迎え撃ったこの日のロリンズ、これも一世一代の大フィーバーとくらー。
このアルバムが日本で初めて復刻され発売されたのは、60年3月であった。そしてそのアルバムレビューがスイングジャーナルに植草甚一氏評論で掲載されている。紹介する。
このレコードについては先月号で大橋巨泉氏が随喜の涙をこぼしているが、僕もその一人である。彼が300回以上も聴いたというのもオーバーではなく、夜中の2時過ぎにベロベロになって聴いている所を押さえた事があった。そして僕も、これを聞かせてピンとこなかった友達を張り倒したくなった経験がある。とのかく、このレコードを買って「モリタート」が急に飛び出した時は、ジッと座ってはいられなくなってしまった。それまでレコードにすっかり金をはたいたのが、やっと取り返せたという気持ちになったくらいモダンジャズの魅力を持っていたのである。
「モリタート」のテナーソロが頭に住みついたころ「ブルーセブン」のよさが、またしみじみと分ってくるもだといえよう。どっちがいいかという点で友達ケンカがはじまるのものも、このレコードの特色である。「ジャズ・レビュー」にガンサー・シュラーが「ブルーセブン」の細かい分析をやっているが、難しい点があるのでロリンズ研究家の宮沢昭氏に訊いてみようと考えた事もあった。(こんど本誌でこれを実現してみよう)ガンサーが唸ったのは、マックスローチのアドリブとロリンズのアドリブが噛み合って統一された全体を築き上げる点にある。ロリンズのソロで繰り返されるフレーズの変化の仕方はシマテック・インプロビゼーションとガンサーは称しているが、「モリタート」その他で成程ということになる。問題はロリンズがここまで運んで見せるイマジネーションの有り方に掛っており、ここに彼の本質と価値があるわけだ。いままでのアドリブは気まぐれ的な自由さでハーモニーを基調にした変化のしめしかた Free Harmonically Based Improvisationであったが、ロリンズの場合はテーマ・フレーズから逸れることはないのである。プレステッジレコードが発売されいよいよモダンジャズは、その本道に沿って研究することができるようになった。以上。

植草氏が聴いたアルバムはこの日本盤でなく、オリジナルであったろう。それら(所蔵レコード一式)は彼の死去、タモリに寄贈されたと聞く。
氏の評論だが、前半は人間的で面白い。後半は理論を述べているが、ナルホドと思う。それまでのビバップ、パーカー的気まぐれ・自由さのハーモニーを基調としたアドリブに変革をもたらした、という事か。
モダン・ジャズの始まり始まり。1956年6月22日の録音だった。
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No title

ご無沙汰しておりすみません。
 今日の鑑賞会、突然予定はいってしまい、参加出来なくなって
 しまいました。今年最後ということでぜひともお伺いしたかったのですが、
 申し訳ありません。
 年末ご挨拶も兼ねて、お伺いします。

No title

 画像のアルバムが日本で初めて復刻され発売されたのが60年3月であることを初めて知りました。
 僕も何枚か日本盤持っているので、いつ頃、発売されたものか調べようかな?
 何れにしても、このレコード、モダンジャズの古典的名盤(名演)として永久に不滅だね!

Re: No title

> ご無沙汰しておりすみません。
>>  年末ご挨拶も兼ねて、お伺いします。
お忙しい様で、なによりです。
お待ちしておりますよ。
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