今日の一盤(8230番ジジ・グライス)

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60年3月、バンゲルダー録音、GIGI GRYCE(as)RICHARD WILLIAMS(tp)RICHARD WYANDS(p)REGGIE WORKMAN(b)MICKEY ROCKER(ds)虎の巻より
選曲はジジやカーチス・フラーなどのオリジナル曲が中心でやや地味な印象は否めない。しかしリチャード・ウイルアムスの演奏に注目したい。またグライスとは相性抜群のリチャード・ワイアンズ。「ジャスト・アス」という名盤で知られる。本作のブルース曲における彼らのソロは、まったくご機嫌だ。(山本)
クリフォード・ブラウンを追っかけるとジジ・グライスにぶつかる。したがって僕も初期の頃からジジのアルバムは注目し、聴いていた。彼のアルトはクールでジャジーだなという思いがあった。そして彼はブラウンやドナルド・バード、アート・ファーマーとも組んでいる。大物なのだが、その割にはその後の活躍が知られていない。ヤフーの検索を調べたら、どうしてジジグライスは10年でジャズ界と別れたか・・・というブログを発見した。その中身たるや、目から鱗的に初めて知る、面白い話が詰まっていたのだが、皆様ぜひご覧ください。良くもまー、こんな格調の高いブログが存在するものだ。世の中広い、ビックリボンや。
ジジは1925年から83年57年の人生だった。そしてその人生は波乱万丈!彼の自作曲「ラット・レース・ブルース」というのが、そのまま彼の自叙伝にもなった本がでているらしい。簡単にその人生キャリアを紹介すると。①裕福な山の手で誕生も幼少時にたよりの父を亡くす。②ゲットー(貧民街)に移り住むも食うのに精いっぱい。③軍隊に入隊し音楽世界にまっしぐら。③真面目に音楽を学び、ボストン音楽院やフランスへ留学し箔をつける。④順調にジャズ業界へ侵入し、著作権というビジネスにも手を染めた。
ここまでは、まず順調な進み方をした。しかしこの辺りから変化する。⑤2児をもうけ社会保険庁に勤務する奥さんと平和な家庭を築いていたが、奥さんが子育ての為、保険庁を退職した。グライス1人の稼ぎで家計が苦しくなった。レストランでのバイトも体験する。⑦ストレスがたまったジジは奥さんと衝突、とうとう逃げられた。そもそも原因はもう一つ、それは彼の性格が偏執症であったそうな。あまりに細かい、そして酒もたばこやらないからジャズ仲間が彼から離れて行った。⑧ハングリーな体験を持ち、学と知識を得ている彼が著作という白人が摂取していた利権に着目し、そのビジネスに進出したまでは良いが、白人の既得権益業界に反発されジャズ界をほされた。
ドラマはここから盛り上がりクライマックスへと進む。ホンマ、このストーリーは映画に十分値すると思う。
彼はイスラム教へ改宗したそうだ。そこで知ったのだが、この頃例えばアート・ブレーキーやケニー・ドーハム、マックリーンとかのジャズマン達も改宗したとか、その裏には差別とか社会問題が背景にあったのだろうな。
⑨ここからジジの第二の人生が始まる。ジャズに見切りをつけ数学の教師になった。再婚もした。
⑩学校の合唱団の指導者になり、しがない学校の合唱団を一躍有名にした。
⑪彼自身は教育者として成功し、元妻とも和解し、ハッピーエンドで人生の幕を閉じた。学校も彼の名を取った校名にしたらしい。
というわけで、ジジ・グライスの波乱万丈サクセスストーリーを知ったわけだ。拍手喝さい!
だどもよ(秋田弁)、僕はジャズというフィルターでジャズという音楽を探求している。彼個人の成功は結構だけど、、それとは別に、本作での彼のアドリブはどうだべ?というのが今日の問題だべさ。ジャズ道を脱線して、ビジネスへ乗り移るセンス、それが失敗したら、見切りをつける、そういうブレを感じるジャズマンのサウンドに魅せられるか?少なからずジャズという音楽は刹那主義的な感性も味の一つなので、今日のこのストーリーは逆にジジ・グライスの値打ちを僕的には少し下げた。何となくアドリブも薄っぺらに感じた。とは申せ、本作は全部ブルース集でジジのオリジナルが3曲、フラーが1曲、ハンク・ジョーンズのオリジナルブルース曲が2曲。ブルースが悪ろうはずがない。
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No title

 !?・・・・・・そのブログらしきを発見!
 後でじっくり読んでみてから、感想を述べられれば良いのですが・・・
 ジジ・グライスの演奏そのものについては、決して嫌いなわけではないけど昔から、今一何かもの足りないような気がしていた。
 常にどこか冷めたようなトーン&フレーズ、Etc・・・逆に其処ら辺が彼のオリジナリテイともいうべき良いところかとも思いたいのだが・・・結局、彼の本当の良さを未だ理解できていないのかも知れません。うまく表現できないず遺憾です。
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