今日の一盤(7576番ソニー・クリス)

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虎の巻より
ワンホーン編成による作品が続いたクリスが、9人編成で吹き込んだ意欲作。アルバム副題についてはとくに気にする必要は無い。作曲とアレンジはピアニストとしても有能なホレス・タブスコットが担当しており、参加メンバーは57年頃プレステッジに吹き込んでいたものの、その後は麻薬との戦いに明け暮れていたレイ・ドレイバーの名も見る事が出来る。タブスコットの雄大な楽想と、クリスの甘酸っぱい節回しが絡みあう。(原田)
68年5月、MICKEY・CRAWFORD録音、SONNY・CRISS(as・ss)DAID・SHERR(as)TEDDY・EDWARDS(ts)PETE・CHRISTLIER(bas)CONTE・CANDOLI(tp)DICK・NASH(trb)RAY・DRAPER(tub)TOMMY・FLANAGAN(p)AL・MCKIBBON(b)EVERETT・BROWN(ds)
68年というとコルトレーンが亡くなった翌年、僕がジャズに目覚めた辺りだ。当時、情報のよりどころは唯一スイング・ジャーナル誌であり、それにはコルトレーン、マイルス、オーネット、等の問題作というのが大きく取り上げられ、日本中のジャズ世論がそれらに血眼になっていたと思う。もちろん、巨泉のように新しいジャズは好みではありませんと尻を向けた古典ジャズファンも居たが少数であったろう。問題作は5スターの評価であり、オーソドックスなジャズは3スターというのが相場であった。
僕は今、50年前のプレステッジ盤を発売順に当時のリアルタイムでおっかけしている。そして感ずる事は、問題作は数少ないジャズスターが取り組んでいる事であり、他の大多数のミュージシャンは、時々の音楽流行を取り入れながら、伝統的な4ビートを基盤としたスイングするジャズを志していたのだ。しかし、この当時ロックという稼ぎ市場が現れ、4ビートでは飯を食えなくなっていたのだった。アメリカからヨーロッパへ舞台を移したミュージシャンも数多い。
クリスは8ビートに感化されなかったジャズミュージシャンであり、アメリカに留まった実力者である。
ソプラノ・サックスを弾いている。コルトレーンの影響も感じられるが、クリスのオリジナリティーも十分に賞味できる。
名盤の陰にトミ・フラ有りと聞くが、納得の1枚だ。
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No title

「バース・オブ・ザ・ニュー・クール」・・・・マイルスの「バース・オブ・ザ・クール(キャピトル:クールの誕生)」を意識したかのような副題。
 編成(楽器、人数)も良く似ているようですけど、どんな「サウンド」なのかな?この手のジャズ(ビック・コンボ?)は好きなので、そのうち聴かせて下さい。
 

Re: No title

> 「バース・オブ・ザ・ニュー・クール」・・・・マイルスの「バース・オブ・ザ・クール(キャピトル:クールの誕生)」を意識したかのような副題。
>  編成(楽器、人数)も良く似ているようですけど、どんな「サウンド」なのかな?この手のジャズ(ビック・コンボ?)は好きなので、そのうち聴かせて下さい。

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